君の木の下

夫婦と子どもふたりの日常備忘録

悪口

眠れなくて深夜にこれを書いている。

何があったというほどではないが気持ちが落ち着かなくてソワソワしてすべてに上の空で子どもにすらろくにかまってやれず夜遅くまでスマホで意味のない検索を繰り返し、いや寝るぞ、と布団をかぶったもののやはり心臓がどきどきして、しんどくて、これを書いてみている。


午前中、職場で人の悪口を聞いたせいかな、などと思う。

悪口陰口を聞くのは苦手だ。心臓がぎゅうと重くなる。自分が会話に巻き込まれるのも、わたしとは無関係に隣の席で話されているのが聞こえるのも、どちらもしんどい。
愚痴なら大丈夫。頑張って聞く。吐き出してラクになることもあるだろうから。
でも単なる笑い話のネタとして話される陰口は、ただただしんどい。

思えば子どもの頃からそうだった。
養護学級に通うクラスメートの悪口や嘲笑で男の子たちが盛り上がっていたとき、聞いていられなくてひとけのない渡り廊下に逃げ、座り込んでひとり泣いたことを覚えている。
つらかったなあ。六年生の頃だ。友達は普通にいたけど、つらかった。よくこっそり泣いていた。


今日も聞いていて苦しくて呼吸が浅くなって資料見ても全然頭に入ってこないし逃げ出したかった。
よっぽど帰ろうかとも思ったけど夕方の会議に出なければいけなかったので、無意識に喉を触ったりしながらもなんとかこらえた。

しかし帰ってからも上の空が続いていて、ふみちゃんも大木くんも怒ってると思う。
そして眠れない。


強くなりたいなあ。
陰口なんて犬の鳴き声程度に聞き流して、心を揺らすことなく生きていけるようになりたい。

今のわたしのなんと情けないことか。


いやいや、単に今日のコンディションがよくなかっただけかもしれない。
と、希望的観測をする。
いつもだったら、やだな、とは感じても聞き流せる程度のことだったじゃないか。ほら、昨日はとても気を使う仕事があって残業もしたじゃない。帰ってきたときにはぐったりして、お風呂も入れずそのまま寝た。朝起きても疲れがとれていなくて体が重かった。
そんなだったから、今日はいつもより些細なことでダメージを受けやすかったんだ。わたしが弱いんじゃない。たまたまタイミングが悪かっただけ。


と、30分ほどつらつら書いていたら少し眠くなってきた。
うん。眠れそうだ。