君の木の下

夫婦と子どもふたりの日常備忘録

地獄のスクワット

「わたし、会陰切開の痛みが治まったら、ふみちゃんをだっこしながらスクワットしようかしら。そうすれば寝かしつけと筋トレが同時にできて一石二鳥!」
などと冗談まじりに大木くんに言ったのは数日前だけど、それに感化されたのか今日、大木くんが「だっこスクワット」を試していた。

そして
「あ! スクワットだと泣き止む!」
と大木くん。

なぜだかはわからないが、横に揺らすよりも、スクワットでの上下の動きのほうが、落ち着くようだった。ふみちゃんは泣いていたことを忘れたかのようにきょとんとして、しばらくするとそのままうとうとしはじめたのだ。
わたしも試してみたけれど、スクワット、確かに泣き止む。

何はともあれ泣き止ませる手段がひとつ増えたのでよかった。

が、ここで新たな問題が生じた。

スクワットをやめると、「ふぇ…」とまた泣きはじめてしまうのだ。
まるで、「おいこら、なにサボっとるんじゃ、われ」とキレるかのように。なかなかにスパルタの鬼教官である(涙)
かくして我々は、赤ちゃんをだっこしたままスクワットをやめるにやめられなくなってしまったのであった。


そして気づけば大木くんはふみちゃんのことを「ふみ様」と呼んでいる。
「ふみ様、お風呂の時間でございます」「ふみ様、おむつを変えましょう」
完全に下僕ポジである。

でもその気持ちわかるよ。わたしも心の中でふみちゃんをふみ様とかふみ姫とかって呼んでしまう。
「すべてふみ様の仰せのままに」と思いながら真夜中だろうと数十分おきだろうと飛び起きてだっこするのだ。
完全に下僕である。