土曜日、あまりに暇で、いや、やるべきことはいろいろあったのだけど、平日の残業の疲れが抜けないためかあまりにだるく、最低限の家事をする以外はソファで寝て過ごした。漫画すら読めなかった。
大木くんは日中はテレビや雑誌見て、夜は飲み会というもうちょいマシな過ごし方をしていたが、夫婦揃ってこんな週末ではだめだろうということで、日曜はお花見に行くことにした。
電車に乗ってまで出掛ける気力はなかったので、二人自転車に乗って隣町の都立公園を目指した。
前カゴには、おにぎりを入れて。
お花見のお弁当がおにぎりだけなのは、大木くんの優しさだと思う。
お花見のお弁当、何がいい？と聞くと、おにぎりだけでいいと言ってくれた。
我が家の料理担当はわたし(と言っても、残業があるので週に4日は各自コンビニ弁当などで済ましている)で、わたしはそれなりに料理好きなので、もし大木くんがあれ食べたい、これ食べたいと言えば朝から買い出しに行って作っただろう。
でも前日の死んだようなわたしを見かねて、大木くんは遠慮してくれたのだ。
本当にやさしい。
おにぎりと現地調達のおかずを食べ終わると、花見というのはとても暇で、レジャーシートでごろごろして過ごした。結局家にいるのと変わらない。
でもこういうの、夫婦っぽくていいな。
周囲には子連れ家族のほか、60,70代くらいのシニアカップルもちらほら。わたしたちも、40年後も二人でお花見ができればいいと思う。
たらことタラマヨおにぎり。
日曜日の晩ごはん。
激辛麻婆豆腐、モヤシの和え物、レタスの和え物、大根のスープ。麻婆豆腐は辛すぎたかもしれない。
「けっこう辛いね」
けっこう、を強調して言う大木くん。
けどわたしはまた作りたい、癖になる味。
