コロナが怖い。
怖すぎて毎日ヤフーニュースに張り付いて「今日も5千人」「全国での感染者数過去最多」「一家で療養中の母親が自宅で死亡」「感染した妊婦が受け入れ先がなく、自宅で早産、赤ちゃんは死亡」みたいなニュースばかり読んでしまう。そしてますます不安になる。
ちなみにテレビはほとんど見ない。ふみちゃんにテレビを見せたくない大木くんに、NHKニュースであっても消されてしまうから。新聞はとっているが、あまり読まない。そのため、世の中で本当にコロナが大騒ぎであり続けているのかどうかあまりわかっていない。それでも怖い。
仕事上、わたしは関連業者の方たちやそのお客さんの感染状況や受診状況などの情報を集める立場にいる、というのもあると思う。ここ数週間、毎週、報告件数が増えている。ここ2週間は特に、「陽性だった」という報告が増えている。
中にはこんな電話も来る。
「一家のお父さんもお母さんも感染してしまって自宅療養。子どもは陰性だったけれど預け先がない。両親二人とも高熱が出ていて、0歳の赤ちゃんと3歳児の二人の子どもを抱えているらしく本当に大変そうで、……これ、どうにかなりませんかね」云々。
うちは病院でも保健所でもなんでもないのでどうにもできない、ごめんなさい。その後、そのひとたちどうしただろう……。
先週はついに、「一人暮らしの従業員と連絡が途絶えたと思ったら翌日病院から連絡が来た。その従業員、コロナにかかり、重症化して救急搬送されたみたい。その人はいまは話もできない状態らしくて……」という報告もあった。
本当は感染者の数と濃厚接触者の数を数えて、事業が継続できるかどうかを確認すればいいだけだから、重症かどうかとか、その人の家族がどうかとかは聞かなくていいのだけれど、少しずつ、入ってくる。そのたび、勝手に不安になっている。明日わたしが、わたしの家族が、同じようなつらい目に合うかもしれないと考えてしまって。
これがもしリモートワークができる職場ならこんなに不安にならなかったのだろうが、うちみたいなへっぽこ企業じゃそんなことは夢のまた夢。そして業務の性質上、やれたとしても週に1日か2日が限度だろう。
そしてワクチンはまだ1回目すら打てていない。大企業勤めではないので職域接種なんてものは回ってこなかったのだ。。。こんなところで格差を感じるとは思っていなかった。7月下旬に自治体から接種券が届いたので頑張って予約したが、2回分打ち終わるのは10月末である。
それまで、怯えながら暮らし続けなければいけない。
社会的な地位のない一般庶民はコロナにかかって死ねということかな。
世の中ではオリンピックが開催され、明日にはパラリンピックも始まる。政治家は「安心・安全」と言っている。小学生の観戦も行われるようだ。ちびっ子たちをバスに詰め込んで長距離移動させて観戦させても安心・安全なら、コロナって大したことないのかしら。最近仕事で受ける電話で、子どもが陽性になったというケースも増えて来ているけどそれも大したことないのかな。などと考える。マスクと手洗いしていれば毎日電車に乗って通勤していてもリスクはないのかな? わたしの気にしすぎなのかな?
重症者数はそこまで増えていないとか、死亡率は諸外国に比べてずっと低いとかいう話もある。
でもこのあいだは、帰省はするな、帰省しても親戚の集まりはやるなと言っていた。あれはどうして? やはり医療崩壊しているんだろうか。
コロナで自宅療養している人が、症状が悪化して救急要請しても搬送されないケースが増えているというニュースもあった。
でも、コロナ患者を受け入れている病院はごく一部だから、それ以外の病院は特に病床がひっ迫しているわけではないのかな。脳卒中や心筋梗塞でも救急搬送されずたらいまわし、なんてニュースは聞かないな。
政治家は頑なに「医療崩壊している」とは言わないけれど、それがやはり正しいということなのかな。
だけどコロナ病床を確保するために他の患者を別の病院に移したりするから、やはりどこの病院でもひっ迫していると言っている人もいたな。実際、緊急でない手術は延期、と神奈川県なんかも言っているし。どっちが正しいのだろう。
仕事で受ける電話では、「保健所に電話したら100人待ちといわれて、濃厚接触者の特定まで数日以上時間がかかるかもしれません」とか、「保健所から『同居家族はどうせ外出禁止になるのだから症状が出るまではPCR検査は受けなくていいです』と言われ、感染しているかどうかわからない」などと言う話が最近多く、つい先月くらいまでとは保健所が違う動きをしていることがわかる。東京都のサイトを見ても、陽性率は23%くらいまで上がっていた。ちょっと前まで数%だったよな…。
新潟ではフジロックをやっていて、普通にみんな県外から参加しているらしくて、スポーツ興味ないからよく知らないけど、甲子園も選手以外の人たちも連れて来てやっているらしくて、本当によくわからない。パラレルワールドなのかな。
妊婦さんがコロナにかかると本当に受け入れ先の確保が困難だというのはどうも確からしい。でもその対策がこれまで取られていなかったということは、そんなことは「有事」だから仕方がないこと、感染者数や死亡者数に対する比率で見れば誤差の範囲みたいなもの、ということなのかな。コロナにかかった妊婦と胎児は政策の対象から外れてるのかな。
国や東京都が大事にしていること、守りたいことは何だろう。医師会が守ろうとしているものは何だろう。マスコミが重要視していることは?
その中にわたしは入っていないんじゃないか?
わたしは誰を、何を信用すればいいんだろう。
そんなことを考えてしまって、はっきりとした結論を出せないから、ずっと怖いままだ。
東京都の累計陽性者数はすでに30万人を超えているようで、人口に対する比率は2%。50人に1人はすでにかかっている(最近の保健所の感じを見ているともっといそうだけど)。明日は我が身だ。2回目のワクチンを打ち終わって抗体ができるまではなんとか逃げ切りたいが…ほとんど運に身を任せるしかない。自分は気を付けていても、保育園に通う子どもはマスクは付けないし。最近は保育園児くらいの子どもの陽性者も増えているし。
本当はこの夏くらいから第2子の妊活をしたいという気持ちもあったけれど、いま妊娠したらいろいろと大きすぎるリスクをたくさん抱え込まなきゃいけないからとても無理だ。
先週まで、家族が発症したということで2週間自宅待機していた人が同じ部署にいる。その人が帰ってくる。その人が抗原検査で陰性と判定されたのはもう2週間も前で、今もかかっていないかどうかはわからない。その人はワクチンをすでに2回打っているから、かかっても重症化しないのかもしれないけれど、わたしはまだだ。
それでもみんな、出勤しなきゃいけない。
どこまで気にするべきかよくわからないまま、一応、今も手洗いは爪の間までしっかり洗っているし職場での昼食は黙食をしているし混雑しやすい特快電車は避けているし買い物は基本ネットスーパーだし旅行どころか東京都美術館のイサム・ノグチ展すら行くのを我慢していて、わたし個人でこれ以上頑張れるところはもう見つけられない。
しかたがないから都と国(内閣府でいいのかな)にメールでも送っておこうかな。医療体制を再整備し、一般庶民にワクチンがいきわたるまでのあいだ、少しでも感染者数を押さえて時間稼ぎをしてくださいって。今みたいな言葉だけの緊急事態宣言でなく、去年の春みたいに休校や保育園の休園をする強い休業要請を伴うやり方でできませんかって。せめてパラリンピックに子どもたちを連れていかないでって。
そのやり方がいいのかどうかは知らないけれど、頼むからなんかやってくれよという気持ちだけでも伝えたい……。