君の木の下

夫婦と子どもふたりの日常備忘録

ふみちゃん、赤ちゃん研究員になる

仕事で必要な試験を受けるのに、育児の合間には試験勉強を最優先にしていたらいつのまにか2か月以上もブログを書けていなかった。

試験も終わり(受かっているかは微妙だが…)、一段落して時間ができたのでまたぼちぼちブログを書いていこうと思う。

 

最近の近況としては、生後5か月のふみちゃんを大学の研究に参加させたことがひとつ。

なぜそんなことをしたかというと、一番の理由は暇だったから。いや、退屈だった、が正しい。

赤ちゃんと一対一の生活。自分の時間はあまりなく、かと言って起伏のない単調な日常。日本語のキャッチボールもない。家の中にいるとよくぐずるので、日中はあてもなくベビーカーを押して町中を徘徊する日々…。

日に日に喜怒哀楽が表現できるようになる我が子の笑顔はこの上なく愛おしいけど、ずーっとぐずられると、「なんか…なんか気がまぎれるイベントがほしい…!」と切実な気持ちが込み上げてくる。

そんな折、「育児 退屈」とかでググったら出てきたのがこの「赤ちゃん研究員」の募集である。

 

赤ちゃんのことについては、現代の科学でもまだわからないことがたくさん。なんたって赤ちゃん自身が「今自分はこういう風に世界が見えてますね」とかって申告できないわけだから。あの手この手で角度を変えて地道に観察をしていくしかないのだろう。

そういうわけで、全国さまざまな大学や研究機関が、研究に参加してくれる赤ちゃんを募集しているのだ。

その中でわたしたちは中央大学の赤ちゃん研究に参加することにした。

 

c-faculty.chuo-u.ac.jp

 

なぜ中央大かというと、単に大木くんの出身大学だったから。それから、中央大は田舎にあるのでコロナ禍に都心に出なくて済む、というのもある。

 

ネット上でエントリーしたらすぐに日程調整の連絡が来て、先日はるばる八王子市まで行ってきた。

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検査自体は30分くらいで終了した。

わたしたちはモニターの前に座り、映し出される画像を眺めていただけである。先生や学生たちは、その時のふみちゃんの視線や緊張度などを計っていたようだ。

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ふみちゃんは途中、モノクロの人間の写真になぜかぎゃあぎゃあと泣きわめき、中断しながらの検査となった。(映像が終了するとすぐににこにこ笑顔に戻った)

2000円分の図書カードをもらい、大学をあとにする。

帰りの電車の中、ふみちゃんはずっと眠っていた。慣れない場所に行って少し疲れたのかもしれない。

がらがらに空いているモノレールからは、雄大で神々しい真っ白い富士山が見えた。

 

わたしは「みてね」という親族間での写真・動画共有アプリに今日の様子をアップする。息子の出身大学で孫が研究に参加したと知ったら義両親はいくらかよろこんでくれるかな、と思いながら。

「みてね」にアップするとき、よくこういうことを考える。お義父さんとお義母さんに喜んでもらいたくて、ふみちゃんと大木くんが幸せそうに写っている写真をなるべくたくさん上げるようにしている。ご両親からすれば、会ったことのない孫よりも、「息子が親になった」ということの方が感心もあるだろうし嬉しいだろうから。

 

検査結果は数か月後メールでくれるそうだ。また、検査中の様子は動画に収められているらしく、ふみちゃんが生後8ヶ月でこの研究を卒業するときにまとめてもらえるらしい。

それをもらったら保存しておいて、ふみちゃんが少し大きくなったら見せてあげようと思う。

あなたは赤ちゃんの頃こんな研究に参加したんだよって教えてあげて、日本の科学にちょっとでも貢献したことを知ってくれればいいなと思うし、あわよくば「大学で研究する」ということを身近に感じてくれれば、などと考える。

 

わたし自身もいい気分転換になった。

次の検査はまた来月。少し楽しみだ。