君の木の下

夫婦と子どもふたりの日常備忘録

老後の人生に一つだけ祈ること

先日、誕生日に大木くんと鎌倉に行った。

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鎌倉は約一年前、婚姻届を出した思い出の町だ。その時のすごく楽しかった記憶が忘れられなくて、誕生日をこの町にしてもらった。

お散歩して、大仏を見て、カフェで休んで、文学館に寄って、海を眺めて。

鶴岡八幡宮ではちょうど月が見えた。

二人健康で無事に生きられますようにと神様にお願いする。

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誕生日ということで、大木くんはいつにも増して特別に優しい。

化粧に時間がかかっても機嫌悪くしないし、わたしが歩きづらい靴で来てしまって、途中何度も「足痛い」とか「もうだめだ」とか言っても、むしろ「休もうか?」とか「大丈夫?」と気遣ってくれる。

 

夜。

予約してくれていたフレンチレストランで食事をとる。

こじんまりした店内。隣の席も夫婦。70歳くらいの。仲がよさそうだ。

 

とりとめもない話をいくつかした。

そのなかで、

「周りの既婚者の人たちってみんな結婚生活の愚痴しか言ってこないけど、実際結婚って楽しいよねえ。なんでみんな旦那さんの愚痴とかいうんだろうね」

という話もした。

大木くんは、

「まあ実際なんだかんだ楽しい人の方が多いだろうね。ただ、家の中では楽しいねってことしか分かち合えないから、外ではどうしても愚痴っぽい話が多くなるんじゃない?」

とのことだった。

そうなのか。大木くんもよそでは妻の愚痴なんて言っているのかな。

わたしは周りの子から「木ノ下さんもなんかないの?旦那さんと喧嘩とかしないの?」などと言われても本当に何も思いつかなくて困ってしまうけどね。

 

結婚生活には、今のところ、「楽しい」と「幸せ」と「楽ちん」しかない。

もうすぐ出会って三年たつけれど、時がたてば愛情もすり減るんだろうか。よくわからない。

あるいは、子どもができたら関係性も変わっていくのか。

愛情がなくなったら、友達になりたいと思っているけれど。一緒に山とか行く友達。

 

 

土曜日は涼しかったのでベランダで夕食とした。

昼食が遅かったので二人ともおなかが空いておらず、おつまみみたいなものばかり用意して。

 ベランダの端から、ちょうど満月が見える。

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お酒はこのあいだネットで買ったクラフトジン。モンキー47。

近所のクラフトジンが飲めるお店で20種類近く飲み比べて一番おいしかったものだ。

コルクを抜いた瞬間、ボトルからまるで温室のように、さまざまな植物が香る。飲むたびに驚きと幸せで満たされる素敵なお酒。

 

飲んでいると気分がよくなってきて、将来子どもができたら何て名前を付けるか、二人でいくつも名前を挙げた。

うちはちょっといかつい珍しい苗字だから、苗字とのセットで考えると難しい。

最初は音の響きがよいものを挙げていって、次にどういう人物になってほしいかで考えた。「心身ともに健やかであればあとはなんでも」と大木くん。でも「けん」だと苗字に全然合わないねということで、次は、これまで見た一番きれいな景色から名づけようと言ったら、「マッターホルン」と言われた。

マッター君かあ。うーん。そうね。。まっけんゆうみたいで、あり?…なのか?

 

大木くんとこうして話しているのは楽しい。

これからもずっと楽しいんじゃないかなとわたしは思っている。というか、大変なことがあっても大木くんがいれば何とかなるんじゃないかなと思う。

 

齢をとっても、こうして二人で晩酌ができればいい。

おいしいものを食べて、好きなお酒を飲んで、普段の生活をちょこっとだけ工夫して楽しんで。

 

なので、健康で長生きさえしてくれれば。と思うのだ。

 

 

今週のお題「理想の老後」