君の木の下

夫婦と子どもふたりの日常備忘録

二人目作るなら会社辞めてほしい

妹と久々に電話をした。

仕事の話になって、ちょっと怖かった話があったので記録しておく。

 

妹は医療関係(というとちょっと違うのか?)の仕事をしている。手に職系の現場仕事だ。

「仕事楽しい?」と聞くと、「楽しくない」という。

彼女の働く場所は、ほとんどのスタッフがパート・アルバイトさんで、正社員は2人だけなので責任が結構重いようなのだ。その上ボーナスもないようなので、不満は溜まる溜まる。

 

「こないだなんか、パートさんが『子供が熱だしたから』っていって早退したんよ。彼女がいる前提で予約も受けてるんだからそんな簡単に休んだりしないでほしい」

 

怒気を含んだ声。ひぇぇ。これから妊活予定のわたしは心の中で怯えながら「そっかそっかー。あなたの仕事、その時間その場にスタッフがいないとダメな仕事だから一人でも欠けると大変よねー」などとのんきな声で相槌を打つしかない。

 

「そうなんよ。うちの会社、パートさんでも育休が取れるから、小さい子がいるのに復帰してくる人が結構いるんよね。子ども一人とかならまだいいけどさ、仕事しながら二人目作るとかほんまやめてほしい。だったら会社辞めてほしい」

 

うわぁ。「女の敵は女」の典型的な発言。

こわいよお。わたし子どもは二人ほしいって思ってる…。

しかしそれほどに彼女も仕事に追われ余裕がないということなのだろう。なんと哀しいことか。

ただ、パートでも育休をちゃんと取らせてもらえるというのは、彼女の業界では結構珍しい。その早退しちゃったお母さんからしたら、ぜひともその会社で働き続けたいだろう。いくら資格があったって、小さい子が二人もいて熱だしたら仕事は休みますってスタンスだと、転職は厳しくなるだろうから。

 

 

怖い怖いと思いながらも、将来わたしが子どもを二人産んで仕事を続けるときに妹から嫌われないよう、

「でも保育園って7度5分以上でもう預かってくれないし、病児保育っていうのもあるけど、そこに連れていくにもまずは病院にかからなきゃいけないしいつでも予約取れるわけでもないんだよ」「みんなが結婚するわけじゃない時代に、みんな一人ずつしか子ども産まなかったら日本の財政は崩壊するしね…」「わたしの周りに、子どもを数年開けて産んだ人いるけど、それもそれで大変なんだよ。その人は『十年間保育園の送り迎えした』って言ってた。それだと却って残業できない期間が増えるしわたしはなるべく短いスパンで産むかな…」

などと言い訳みたいに色々伝えた。それから、

「あ、うちの職場でも小さいお子さんがいる人何人かいるけど、旦那さんと交代でお迎え行ったり、保育園を休まないといけない時も、午前・午後で旦那さんと交代で半休とってたりしてる人たちがいるよ」

という話には妹も少し詰まって、「…そうか、旦那さんが協力してくれる場合もあるのか…」と静かになった。

 

そう、そうなの! お母さんばっかりを責めないであげて。

男の人も半分負担すれば世の中もうちょっと丸くなるよね。

 

 

なお、妹の彼氏は大手企業勤めで全国転勤ありだ。

まだ結婚は具体的になっていないが、もし彼氏に転勤の辞令が出たらついていくと言っている。手に職がある人間の強みだ。引っ越しても、引っ越し先で仕事が見つかるのだから。子どもが生まれたら、しばらく専業主婦になればいい。相手がよく稼ぐのだから。そして、子どもが大きくなってきたらまたいつでも復帰できる。

そして彼氏さんは、話を聞いていると、昔ながらの家父長主義的な価値観を悪気なくナチュラルに内面化しているタイプのようだ。子どもが熱だしたからって休んでくれるタイプじゃないんだろう。

 

みんなそれぞれ事情が違う。事情が違えば考え方も違う。

だから妹の考え方を頭ごなしに否定はしない。しないけれども、わたしにだって事情があるので、自分の事情優先で生きていくしかない。怖くても。

 

 

 

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土曜日の晩ごはん。

カポナータと鮭のムニエル。大木くんが買ってきてくれた、檜の香りのキャンドルを灯して。食後はジンで乾杯。

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日曜日の晩ごはん。

ホッケと焼きナスとほうれん草。メインはホッケと見せかけて実はいくら!

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北海道のお義母さんが送ってきてくれた。知り合いから鮭をまるごと一匹もらうそうで、お義母さん自らさばいて、いくらのしょうゆ漬けとか鮭の切り身を送ってくださるのだ。ありがたや。

 

食後の皿洗いはもちろん大木くんが。

他人の家庭に口は出せないが、やはりわたしの理想は男女関係なく家事育児仕事にコミットする家庭だなあ。わたしの職場は、今育休を取っている男性がいる。みんなこうなればいいのに。

もちろん、昼夜・土日を問わず仕事し続けたい情熱的な人もいるだろうし、専業主婦(夫)になって子供の面倒を見たい人もいるだろうから、あくまでわたし個人の理想として、男女関係ない家庭の在り方が社会で(少なくとも会社内で)受け入れてもらえれば。