大木くんと吉祥寺にメガネの受け取りに行ったついでにランチを食べた。
メニューの一番上にあるのがお店の一押しなのだろうけど、1,800円かあ。でもせっかくだから食べてみたいしなあと注文。(大木くんは1,300円のオムライス)
うーん、おいしい。しかし贅沢しすぎだ…と反省。その後は買い物も控えることにした。(ダンディゾンという隠れ家パン屋さんで明日の朝ごはんは買ったけど)
でも、わたしたちは今、今後子どもを持ち、そして4人くらいで住める家を購入するつもりでいるからお金がない気がするけれど、もし子どもができなければ一人二千万円とも言われる子育てコストはかからないし、住居も2LDKくらいのものですむわけで、そうなれば毎週これくらいのランチを食べても平気だし、毎年海外旅行へも行ける。(給料が減らされたり年金が崩壊したりしなければ)
それはそれで楽しいだろうなあと夢想した。
そんな折、タイムリーにもはてなブログでこんな記事を見た。
p-shirokuma.hatenadiary.com
最近の人は合理的な思考をするので、子育てをも「コスパ」や「リスク」で考えてしまっているようだ、でも子育てには合理的思考では測れない価値もあるからコスパだけで考えちゃダメなんじゃないか、という内容だ(と思う、たぶん)。
まあそうだろうねえと思いながら読んだのだけれど、驚いたのはブックマークのコメント欄。ネットの世界ではリアルの世間とはちょっと違う偏りがあるし、そもそもこのブログを読んでいる人がリアル世間のうちのある一定層でしかない、ということを勘案してもびっくりするくらい批判的なコメントばかりだった。
そうかあ、世の中の人はこんなにも「子供を持つのは贅沢」だとか「ただの娯楽」だと感じていて、コスパ悪いのわかってて産むのだからあとは「本人の自己責任でしかない」と思っているのか。
これから子供を持とうかと思っているわたしにはちょっとショックなことだった。
ベビーカーを押して電車に乗ったら舌打ちされる未来が待っているのだなあと。
わたしも大木くんも、結婚してからは自然に子供を持つことを考えてしまっている。「二人ほしい」と大木くんも言っている。これに対しては何の疑問も持っていないかもしれない。子どもがいたら、乳幼児期はめまぐるしい大変さだろうしお金の心配もしなきゃならないけど、でもまあ人生をトータルで見たら楽しいことが増えるだろうなあと思っている。
二人とも多少子供に関係する仕事をしていて、子育てが身近なところにあるせいかもしれない。赤ちゃん連れの人たちを見かけると、やっぱりかわいいなあと思うし、自分たちの未来をそこに重ねてみてしまう。
もしかしたら、あの記事へ批判的なコメントを書く人の中には、子育てが身近なところにないのかもしれない。地元を離れて暮らす都会の人が、家と仕事の往復と時々大人同士の遊びの予定を入れるだけみたいな生活を送っているとしたら、子どもや子育て家庭と全く触れあわずに生活できてしまうからだ。そうなると子育ての何が楽しいか想像もつかないだろうし、子育ては縁遠いもの、物好きな人だけが娯楽でやるものに思えて「コスパも悪いし自分はやらない」となるのだろう。
なんなら、職場でまさに子育て中の人がいて、肩身狭く働いていたりして「あんな風にはなりたくない」と思っているのかもしれない。
わたしは、そんな人たちに対して言いたいことは特にない。
その人たち個人個人に対しては特にない。
人はそれぞれ好きなように生きたらいい。むしろ、わたしだって「女の幸せは結婚して子どもを産むことだよ」なんて言われたら全力で反発する。人の人生に口出しするなと。
でも、一日本人として、少子化がこのまま進んで労働者一人あたり高齢者一人を支えなきゃならない時が来るのが単純に怖い。どこかで少子化に歯止めがかかり、超高齢化の流れがせめて少しでも緩やかになってくれないと困る。マジで怖い。将来が不安。
だから、「子供を持つのは贅沢」「産んだ始末は自己責任」という世間の怖い空気がもう少し柔らかくならないとまずいんじゃないのかとは思っている。
でもだからってそう考えている人たち一人一人に啓蒙していくのは筋違いで、(わたしだって少子化対策に貢献するために子供が欲しいとかそういうふうにはまったく思わない。)やっぱり少子化に歯止めをかけたいと一番思っているのは国であるはずなのだから、国が子育てにやさしい政策をどんどん打ち出していかなくちゃならないだろうと思う。
子どもが生まれたら1000万円あげるでもいいし男性の産休を義務化するでもいいし。国が子育てのコスパをよくして、リスクを取り除いていくのだ。
子どもを設けることの前段階、結婚に関しても。
未婚率の高さは、若者の収入の不安定化が大きな原因だと聞く。だから、最低賃金を上げるとかしてワーキングプアに陥る人を減らしていけばいいんじゃないのかと思う。
そう、結婚も子育ても、結局はコスパだ。
うん。わたしもそういう結論になりました。
わたしも結局、「今すぐにでも子供ほしいけど、転職してまだ1年だから今妊娠したら会社に居場所がなくなるかも…」とリスクのことを考えているし、大木くんと二人合わせれば金銭的にも何とかなる、という計算があるから子どもを考えられる。また、大木くんが家庭や自分のためなら職場で少々白い目で見られようと「残業しないで帰ります」と言えてしまう性格である、というのも大きい。ワンオペ育児確定ならわたしもきっと手を出せない。
でもだからこそ、子育てのリスクがどんどん下がった世界が実現すればいいなと思っている。
我が家だけが享受できる娯楽じゃなくて、誰しもがもっと気軽に考えられるものになってほしい。
そうなってはじめて、子育てが本当にコスパが悪いかどうか、フラットに考えることができるだろう。議論できるようになるのは、そこからじゃないかな。そういう未来がくればいいな。*1
昨日の晩ごはん。
黒鯛が安かったのでオリーブオイルで焼いてみた。その他、小松菜のオイスター炒め、れんこんのきんぴら。れんこんのしょうゆスープ。
次回のためのメモ:黒鯛は煮つけの方がおいしい。